会場の四隅に陣取った、ひと目でそれと分かる風体の男たちが、代わる代わる野太い声を張り上げた。 総会屋対策を担う企業の総務部員の間で“四点張り”と呼ばれる、株主総会の妨害手法である。 これをやられると壇上の議長は、頭の上で声がぐるぐると渦を巻いているような錯覚にとらわれ、やがて平衡感覚を失うのだという。 テーブルの下で指を折って数えていた役員がいる。(110〜113ページ掲載記事から抜粋) *テキスト版記事の文字数:5459文字
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