近年、江戸時代の再評価が定着した。封建制全否定を乗り越え、社会・経済・文化が独自の成熟を見た時代、我が国近・現代の目覚ましい発展の下地を形成した時代、という捉え方だ。だが、その積極評価は、都市、町人の文化、エートス(倫理的な慣習)に集中しがちではなかったか。人口の約8割を占めた農民、さらには漁民、山の民の実相を含めずに、江戸の世を語ることはできない。(113ページ掲載記事から抜粋) *テキスト版記事の文字数:1118文字
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