1820(文政3)年、駿河国(静岡県)清水港で米屋「甲田屋」を営む山本次郎八は、生まれたばかりの男の子を養子に迎えた。子供の実名は長五郎。その子は元日に生まれたが、戸籍簿では「12月10日生まれ」とされた。清水港には元日に生まれた男子は英雄か極悪人になるという言い伝えがあり、将来を案じた親がそうしたのだという。 確かに嫌な予感はあった。(68ページ掲載記事から抜粋) *テキスト版記事の文字数:1277文字
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